Outlookのアーカイブ機能を使えば、受信トレイをスッキリ整理しながら、大切なメールを削除せずに保管できます。
しかし、「アーカイブしたメールが見つからない」「削除との違いがわからない」「設定が反映されない」といった悩みを抱える方も多いのではないでしょうか?
本記事では、Outlook アーカイブの基本から、手動・自動アーカイブの設定方法、よくあるトラブルの解決策まで詳しく解説します。
この記事は以下のような人におすすめ!
- Outlook アーカイブしたメールが見つからない
- アーカイブと削除の違いが理解できず、どちらを使うべきか悩んでいる人
- Outlook アーカイブのメリットがわからず、本当に必要か疑問の人
目次
Outlookのアーカイブ機能とは
Outlookのアーカイブ機能を活用すると、大切なメールを削除せずに整理し、受信トレイをすっきり保つことができます。
アーカイブを正しく理解し、適切に設定することで、過去のメールを効率よく管理できるようになります。
ここでは「Outlook アーカイブ」の基本的な仕組みやメリットについて詳しく解説します。
1-1. アーカイブの定義と目的
Outlookの「アーカイブ」とは、過去のメールを削除せずに整理するための機能です。
メールボックスの容量を圧迫しないようにしつつ、必要なときにはすぐにアクセスできるようにするための仕組みです。
たとえば、仕事のメールで「今すぐには見ないけれど、後で参照するかもしれない」メールがある場合、アーカイブ機能を使うと受信トレイから非表示にしつつ、後で簡単に探せるようになります。
1-1-1. アーカイブの目的
Outlookのアーカイブ機能を使う目的は、大きく以下の3つです。
- 受信トレイの整理
重要なメールだけを受信トレイに残し、不要なメールを削除せずに保管できる。 - メールの検索性向上
仕事やプライベートで大量のメールを扱う場合、アーカイブしておくと過去のメールをスムーズに探せる。 - ストレージ管理
メールボックスの容量を超えると新しいメールが受信できなくなるため、古いメールをアーカイブして容量を確保できる。
「Outlook アーカイブ」を適切に活用することで、必要なメールを削除することなく効率的に管理できます。
1-2. アーカイブと削除の違い
Outlookを使っていると「アーカイブ」と「削除」が混同されがちですが、実際には大きく異なる機能です。
機能 | 動作 | メールの行方 |
---|---|---|
アーカイブ | メールを受信トレイから移動 | 「アーカイブ」フォルダーに保存され、後で検索・復元可能 |
削除 | メールを完全に削除 | 「削除済みアイテム」フォルダーへ移動後、一定期間で完全削除 |
1-2-1. アーカイブしたメールはどこに行く?
「Outlook アーカイブ」を行ったメールは「アーカイブ」フォルダーに保存され、受信トレイからは消えますが、完全に削除されたわけではなく、後で検索や復元が可能です。
1-2-2. 削除したメールは復元できる?
削除したメールは「削除済みアイテム」フォルダーに一時的に保存されますが、一定期間が過ぎると完全に消去されます。
そのため、「後で参照するかもしれない」と思うメールは削除ではなく「アーカイブ」するのが賢い選択です。
1-3. アーカイブのメリット
Outlookのアーカイブ機能を活用することで、メール管理が格段に楽になります。主なメリットを3つ紹介します。
1-3-1. メールボックスの整理が簡単
受信トレイに大量のメールがあると、新しいメールを見逃しがちです。
「Outlook アーカイブ」を活用すれば、不要なメールを削除せずに整理でき、重要なメールに集中できる環境を作れます。
1-3-2. 必要なメールをすぐに見つけられる
アーカイブされたメールは「アーカイブ」フォルダーに保存されるため、検索機能を使えばすぐに見つかります。
特に、仕事でやり取りする重要なメールを後で参照したい場合、アーカイブ機能は非常に便利です。
1-3-3. メールボックスの容量を節約
Outlookでは、メールボックスの容量が一杯になると、新しいメールを受信できなくなります。
「Outlook アーカイブ」を活用して古いメールを整理することで、不要なストレージ使用量を減らし、新しいメールをスムーズに受信できるようになります。
Outlookでのアーカイブ方法
Outlookのアーカイブ機能を使うと、メールを削除せずに整理でき、受信トレイをスッキリ保つことができます。
アーカイブの方法には、手動で行う方法と自動で設定する方法の2種類があり、適切に活用すれば、必要なメールを簡単に管理できます。
ここでは、「Outlook アーカイブ」の具体的な手順を詳しく解説します。
2-1. 手動でメールをアーカイブする方法
手動アーカイブでは、自分の判断で特定のメールをアーカイブフォルダーに移動できます。
PC版とスマートフォン版で操作が異なるため、それぞれの方法を説明します。
2-1-1. PC版Outlookの場合
PC版Outlookでは、以下の手順で手動アーカイブが可能です。
- Outlookを開く
WindowsまたはMacでOutlookを起動します。 - アーカイブしたいメールを選択
受信トレイからアーカイブしたいメールをクリックします。 - 「アーカイブ」ボタンをクリック
Outlookのツールバーにある「アーカイブ」ボタンを押すと、メールが「アーカイブ」フォルダーへ移動します。 - アーカイブフォルダーを確認
画面左のフォルダー一覧にある「アーカイブ」フォルダーを開くと、アーカイブされたメールが確認できます。
- アーカイブしたメールは削除されず、後で検索や閲覧が可能。
- 「Ctrl + E」または「⌘ + E」で検索バーを開き、キーワードでアーカイブメールを探せる。
2-1-2. スマートフォン版Outlookの場合
スマートフォンのOutlookアプリでも、簡単にメールをアーカイブできます。
- Outlookアプリを開く
スマートフォンでOutlookアプリを起動します。 - アーカイブしたいメールを選択
受信トレイから対象のメールを見つけます。 - スワイプ操作でアーカイブ
メールを左にスワイプすると「アーカイブ」ボタンが表示されるので、そのままタップします。 - アーカイブフォルダーを確認
画面左上のメニュー(三本線アイコン)をタップし、「アーカイブ」フォルダーを開くと、アーカイブされたメールが見つかります。
- スワイプ操作で簡単にアーカイブできるため、整理が素早くできる。
- 検索機能を使えば、アーカイブしたメールもすぐに見つかる。
2-2. 自動アーカイブの設定方法
毎回手動でアーカイブするのが面倒な場合は、自動アーカイブ機能を設定すると便利です。
一定期間が過ぎたメールを自動でアーカイブフォルダーに移動できるため、受信トレイを整理しやすくなります。
2-2-1. 自動アーカイブの概要
自動アーカイブは、設定した期間が経過したメールを自動的にアーカイブする機能です。
例えば、「6か月以上前のメールを自動的にアーカイブする」などのルールを設定でき、手動で整理する手間を省けます。
自動アーカイブのメリット
- 受信トレイの整理を自動化できる。
- 過去のメールが削除されず、安全に保存される。
- メールボックスのストレージ容量を節約できる。
2-2-2. 自動アーカイブの設定手順
自動アーカイブを設定するには、PC版Outlookのオプションメニューから行います。
- Outlookを開く
PCでOutlookを起動します。 - 「ファイル」タブをクリック
左上の「ファイル」をクリックし、「オプション」を開きます。 - 「詳細設定」から「自動アーカイブの設定」を選択
オプションメニューの「詳細設定」にある「自動アーカイブの設定」ボタンをクリックします。 - アーカイブのルールを設定
例えば「6か月以上前のメールをアーカイブ」など、自分の運用に合った設定をします。 - 設定を保存し、適用
「OK」をクリックして設定を適用すれば完了です。
- 特定のフォルダーのみ自動アーカイブすることも可能。
- 定期的にアーカイブを実行するスケジュール設定ができる。
- Outlookのバージョンによって設定画面が多少異なる場合がある。
アーカイブしたメールの管理
Outlookのアーカイブ機能を使うと、受信トレイを整理しながら、必要なメールを削除せずに保管できます。
しかし、「アーカイブしたメールはどこにあるのか?」や「どうやって検索すればいいのか?」といった疑問を持つ方も多いでしょう。
ここでは、「Outlook アーカイブ」したメールを管理する方法について、わかりやすく解説します。
3-1. アーカイブフォルダーの場所とアクセス方法
アーカイブしたメールは「アーカイブフォルダー」に自動的に移動します。
ただし、Outlookのバージョンや設定によって、アーカイブフォルダーの場所が異なるため、それぞれのアクセス方法を確認しましょう。
3-1-1. PC版Outlookの場合
- Outlookを開く
WindowsまたはMacでOutlookを起動します。 - フォルダー一覧を確認
画面左側のフォルダーリストをスクロールし、「アーカイブ」フォルダーを探します。 - アーカイブフォルダーをクリック
アーカイブしたメールが一覧で表示されます。
- アーカイブフォルダーは「受信トレイ」と同じ階層に表示される。
- 「Ctrl + 6」または「⌘ + 6」を押すと、フォルダー一覧を開いてすぐにアクセスできる。
3-1-2. スマートフォン版Outlookの場合
- Outlookアプリを開く
iPhoneまたはAndroidのOutlookアプリを起動します。 - メニューを開く
左上の「三本線アイコン」をタップして、フォルダー一覧を表示します。 - 「アーカイブ」フォルダーを選択
一覧の中にある「アーカイブ」フォルダーをタップすると、アーカイブしたメールが確認できます。
- 受信トレイからは消えても、アーカイブフォルダーでメールはしっかり保存されている。
- 重要なメールを誤ってアーカイブした場合でも、ここからすぐに確認できる。
3-2. アーカイブしたメールの検索方法
「Outlook アーカイブ」したメールを探すときは、検索機能を活用すると便利です。
特に、メールの数が多い場合は、フォルダーを開いて探すよりも検索機能を使う方が素早く見つかります。
3-2-1. PC版Outlookでの検索方法
- Outlookを開く
画面上部の検索バーをクリックします。 - 「アーカイブ」フォルダー内を検索対象にする
検索バーの右側にある「現在のメールボックス」または「すべてのフォルダー」をクリックし、「アーカイブ」に変更します。 - キーワードを入力して検索
件名、送信者、日付などを入力すると、該当するメールが表示されます。
- 検索ボックスに「from:○○」や「subject:△△」を入れると、特定のメールを素早く見つけられる。
- 「Ctrl + E」または「⌘ + E」を押すと、検索バーをすぐに開ける。
3-2-2. スマートフォン版Outlookでの検索方法
- アプリの検索バーをタップ
画面上部にある虫眼鏡アイコンをタップします。 - キーワードを入力
メールの件名や送信者の名前を入力します。 - 検索結果を確認
「アーカイブ」フォルダー内のメールも含めて検索されるので、該当メールがあれば表示されます。
- 受信トレイだけでなく、すべてのフォルダーから検索する設定にすると見つかりやすい。
- フィルター機能を使うと、未読や添付ファイル付きのメールに絞って検索できる。
3-3. アーカイブしたメールを受信トレイに戻す方法
アーカイブしたメールを元の受信トレイに戻したい場合は、手動で移動することで簡単に復元できます。
3-3-1. PC版Outlookでメールを戻す方法
- 「アーカイブ」フォルダーを開く
フォルダー一覧から「アーカイブ」を選択します。 - 復元したいメールを選択
受信トレイに戻したいメールをクリックします。 - 「移動」ボタンをクリック
画面上部の「移動」ボタンを押し、「受信トレイ」を選択すると、メールが元に戻ります。
- ドラッグ&ドロップで受信トレイに戻すことも可能。
- 複数のメールをまとめて選択して移動できる。
3-3-2. スマートフォン版Outlookでメールを戻す方法
- 「アーカイブ」フォルダーを開く
メニューから「アーカイブ」を選択します。 - 復元したいメールを長押し
受信トレイに戻したいメールを長押しします。 - 「移動」ボタンをタップ
メニューの「移動」ボタンを押し、「受信トレイ」を選択すれば、メールが戻ります。
- 受信トレイに戻した後は、通常のメールと同じように管理できる。
- 誤ってアーカイブしたメールも簡単に復元可能。
アーカイブ機能を活用する際の注意点
Outlookのアーカイブ機能を使うと、受信トレイを整理しながら、重要なメールを削除せずに保存できます。
しかし、アーカイブにはストレージの制限や保存期間のルール、機能の制約があるため、正しく理解して活用することが重要です。
ここでは、「Outlook アーカイブ」を使用する際に気をつけるべきポイントについて解説します。
4-1. アーカイブとメールボックス容量の関係
Outlookのアーカイブ機能を利用すると、受信トレイのメールをアーカイブフォルダーに移動できますが、メールボックス全体の容量を減らすわけではありません。
そのため、ストレージ管理を考える際には、アーカイブとメールボックスの関係を理解しておく必要があります。
4-1-1. アーカイブはメールボックスの容量に影響する?
アーカイブしたメールは、「アーカイブフォルダー」に移動するだけであり、Outlookのメールボックスの容量(ストレージ)には依然としてカウントされます。
つまり、アーカイブしても容量自体は減らないのです。
ただし、メールボックスの容量がいっぱいになる前にアーカイブを設定しておくことで、受信トレイを整理し、管理しやすくすることができます。
4-1-2. メールボックスの容量を減らす方法
Outlookのストレージを削減するには、以下の方法が有効です。
- アーカイブではなく、メールをエクスポート(.pstファイル)してローカルに保存する
→ メールボックスの容量を直接削減できる。 - 不要なメールや大容量の添付ファイルを削除する
→ 特に、写真やPDFなどの大きな添付ファイルはストレージを圧迫しやすい。 - OneDriveやクラウドストレージと連携し、添付ファイルを別途保存する
→ Outlook内のデータ容量を節約できる。
4-2. アーカイブの保存期間とデータ保持ポリシー
Outlookのアーカイブ機能には、保存期間やデータの保持ポリシーがあり、設定次第でメールが自動的に削除される場合があります。
特に、ビジネス環境では企業のポリシーによって異なるルールが適用されるため、注意が必要です。
4-2-1. アーカイブの保存期間
デフォルトのOutlookアーカイブには、以下のような保存ルールがあります。
- Outlookの**「自動アーカイブ」機能を有効にしている場合**、一定期間(例:6か月や1年)が過ぎたメールが自動でアーカイブされる。
- アーカイブフォルダーにあるメールは削除されることはないが、手動で削除すると完全に消えてしまう。
- 企業のOutlook環境(Microsoft 365など)では、管理者が一定期間後にアーカイブを削除するポリシーを設定できる。
4-2-2. データ保持ポリシーの確認方法
企業や組織でOutlookを利用している場合、管理者がデータの保持ポリシーを設定していることがあります。
ポリシーを確認するには、以下の方法があります。
- Outlookの「ファイル」メニューを開く
- 「アカウント設定」→「メールボックスの設定」を選択
- データ保持期間が設定されているか確認する
特に、企業環境では「一定期間が過ぎるとメールが削除される」といったルールが適用される場合があるため、重要なメールはローカルにバックアップしておくことをおすすめします。
4-3. アーカイブ機能の制限事項
Outlookのアーカイブ機能は便利ですが、いくつかの制限があるため、全てのメール管理に適しているわけではありません。
事前に知っておくべき制限を紹介します。
4-3-1. アーカイブしたメールの検索が遅くなる可能性がある
アーカイブフォルダーのメールが増えると、検索速度が遅くなることがあります。
特に、数万件以上のメールをアーカイブしている場合、検索結果の表示に時間がかかることがあります。
検索を高速化するには、以下の方法が有効です。
- 「検索フォルダー」を活用し、アーカイブフォルダーの検索範囲を限定する
- 検索インデックスの再構築を行い、検索速度を向上させる(Windowsの設定から可能)
4-3-2. Outlookのバージョンによってはアーカイブ機能が制限される
Outlookのアーカイブ機能は、バージョンによって異なる仕様があります。
- Outlook 2016以降のバージョンでは、手動アーカイブ機能が簡略化されており、従来の「自動アーカイブ」オプションが標準機能ではなくなっている。
- Outlook Web(OWA)版では、アーカイブフォルダーはあるが、自動アーカイブの設定は利用できない。
そのため、Outlookのバージョンに応じた使い方を理解しておくことが大切です。
4-3-3. Exchange Onlineの環境ではアーカイブポリシーが管理者によって制限される
Microsoft 365やExchange Onlineを利用している場合、管理者がアーカイブポリシーを設定していることがあります。
この場合、ユーザーが勝手にアーカイブのルールを変更することができないため、ポリシーを確認することが重要です。
ポリシーを変更できるかどうかは、以下の手順で確認できます。
- Outlookの「ファイル」→「アカウント設定」→「メールボックスの設定」を開く
- アーカイブポリシーが管理者によって設定されているかを確認する
- 変更が必要な場合は、IT管理者に問い合わせる
アーカイブ機能の活用事例
Outlookのアーカイブ機能は、単にメールを整理するだけでなく、仕事の効率化やプライベートの情報管理にも役立つツールです。
「Outlook アーカイブ」を適切に活用すれば、受信トレイの混雑を防ぎながら、重要なメールを確実に保存し、必要なときにすぐにアクセスできます。
ここでは、ビジネスシーンと個人利用のそれぞれにおけるアーカイブの活用例を紹介します。
5-1. ビジネスでのアーカイブ活用例
仕事では、日々大量のメールがやり取りされるため、受信トレイがすぐにいっぱいになり、必要なメールを見つけにくくなることがあります。
Outlookのアーカイブ機能を活用すれば、過去のメールを削除せずに整理できるため、業務の効率化につながります。
5-1-1. プロジェクトごとのメール管理
プロジェクトごとに大量のメールをやり取りする場合、アーカイブを活用するとスムーズに管理できます。
活用方法
- プロジェクトが完了したら、関連するメールをアーカイブし、受信トレイを整理する。
- 必要になったときにアーカイブフォルダーから検索し、過去のやり取りをすぐに参照できる。
メリット
- 過去のプロジェクトの記録を削除せずに保存できる。
- 受信トレイに新しい案件のメールだけを残すことで、作業効率が向上する。
5-1-2. クライアントとのやり取りの記録
取引先や顧客とのメールは、後から参照することが多いため、削除せずにアーカイブすると便利です。
活用方法
- 長期間にわたるやり取りは、定期的にアーカイブし、受信トレイをスッキリ保つ。
- 過去の提案内容や契約に関するメールをアーカイブしておけば、必要なときにすぐに確認できる。
メリット
- 重要な取引メールを整理しながら保存できる。
- 受信トレイが常に最新のメールだけになるため、管理しやすくなる。
5-1-3. 法務・監査対応のためのデータ保存
企業によっては、一定期間のメール保存が義務付けられていることがあります。
この場合、アーカイブを活用することで、法的要件を満たしながら適切にデータを管理できます。
活用方法
- 自動アーカイブ機能を設定し、一定期間が経過したメールをアーカイブフォルダーに移動する。
- 必要に応じて、アーカイブしたメールをエクスポートし、バックアップを取る。
メリット
- 法的な要件を満たしながら、不要なメールを受信トレイから移動できる。
- 必要なデータを確実に保存し、監査時にも迅速に対応できる。
5-2. 個人利用でのアーカイブ活用例
個人でOutlookを使っている場合も、アーカイブ機能を活用すると、メールの管理がぐっと楽になります。
特に、仕事用とプライベート用のメールを整理する際に役立ちます。
5-2-1. 重要なメールの整理
日常的に受信するメールの中には、すぐに削除するものと、後で参照する必要があるものがあります。
アーカイブを使えば、不要なメールを削除せずに整理できます。
活用方法
- 旅行の予約確認メールや請求書、銀行からの通知など、一定期間後に見返す可能性のあるメールをアーカイブする。
- 仕事のメールとプライベートのメールを分けて管理し、混在しないようにする。
メリット
- 必要なメールをすぐに探し出せる。
- 受信トレイが整理され、未読メールを見落とすことがなくなる。
5-2-2. 思い出のメールの保存
プライベートでは、大切な思い出が詰まったメールをアーカイブして保存するのもおすすめです。
活用方法
- 友人や家族からの感動的なメッセージ、写真付きメールなどをアーカイブして、大切に保管する。
- 昔のメールを振り返りたいときに、アーカイブフォルダーから検索する。
メリット
- 思い出のメールを削除せず、いつでも見返せる。
- 受信トレイに残さず整理できるため、必要なメールを見つけやすくなる。
5-2-3. メールボックスの容量管理
Outlookのメールボックスは、一定の容量を超えると新しいメールを受信できなくなります。
アーカイブを活用することで、ストレージ管理がしやすくなります。
活用方法
- 古いメールをアーカイブし、受信トレイをスリム化する。
- 添付ファイルが多いメールは、クラウドストレージに保存し、アーカイブフォルダーに移動する。
メリット
- メールボックスの容量を超えずに、スムーズにメールを受信できる。
- 不要なメールを削除せずに整理できるため、情報管理がしやすくなる。
よくある質問とトラブルシューティング
Outlookのアーカイブ機能は便利ですが、**「アーカイブしたメールが見つからない」「設定が反映されない」**などのトラブルが発生することがあります。
特に、「Outlook アーカイブ」を使い慣れていないと、どこにメールが移動したのかわからなくなったり、アーカイブ設定がうまく適用されないこともあります。
ここでは、Outlookのアーカイブ機能に関するよくある質問と、その解決策を詳しく解説します。
6-1. アーカイブしたメールが見つからない場合
Outlookでアーカイブしたはずのメールが見つからない場合、いくつかの原因が考えられます。
ここでは、考えられる原因と解決策を紹介します。
6-1-1. アーカイブフォルダーを確認する
Outlookのアーカイブ機能では、アーカイブしたメールは**「アーカイブ」フォルダーに移動する**のが基本です。
メールが見つからない場合、まずはこのフォルダーを確認しましょう。
確認手順(PC版Outlook)
- Outlookを開く。
- 左側のフォルダーリストから「アーカイブ」フォルダーを探してクリックする。
- アーカイブされたメールがあるか確認する。
確認手順(スマートフォン版Outlook)
- Outlookアプリを開く。
- 左上のメニュー(三本線アイコン)をタップし、「アーカイブ」を選択する。
- アーカイブフォルダー内をスクロールして探す。
- アーカイブフォルダーは**「受信トレイ」と同じ階層**にある。
- 特定のフォルダーを指定してアーカイブしている場合、異なるフォルダーに保存されている可能性がある。
6-1-2. 検索機能を使ってメールを探す
アーカイブしたメールが見つからない場合は、Outlookの検索機能を活用すると簡単に見つけることができます。
検索方法(PC版Outlook)
- 画面上部の検索バーをクリック。
- 「すべてのフォルダー」または「アーカイブフォルダー」に検索範囲を変更。
- 件名や送信者の名前を入力し、検索する。
検索方法(スマートフォン版Outlook)
- 検索バー(虫眼鏡アイコン)をタップ。
- キーワード(件名や送信者)を入力し、検索する。
- 「アーカイブフォルダー」内も検索対象にする。
- 「from:送信者名」や「subject:件名」などのフィルターを使うと、より正確に検索できる。
- 検索範囲が「現在のフォルダー」になっている場合、アーカイブ内が検索されないことがある。
6-1-3. 誤って削除していないか確認する
アーカイブしたつもりが、誤って削除してしまっている可能性もあります。
この場合、「削除済みアイテム」フォルダーを確認してください。
確認手順
- 「削除済みアイテム」フォルダーを開く。
- メールが残っている場合は、受信トレイやアーカイブフォルダーに戻す。
6-2. アーカイブ設定が反映されない場合
Outlookでは、自動アーカイブを設定しているのに、メールがアーカイブされないことがあります。
この場合、設定の確認や適用方法を見直すと解決できることが多いです。
6-2-1. 自動アーカイブの設定を確認する
自動アーカイブが正しく設定されていない可能性があるため、設定を見直しましょう。
確認手順(PC版Outlook)
- 「ファイル」→「オプション」を開く。
- 「詳細設定」を選択し、「自動アーカイブの設定」をクリック。
- 「○○日ごとに自動アーカイブを実行する」にチェックが入っているか確認。
- 設定を適用し、「OK」をクリック。
- 設定変更後、「Outlookを再起動」すると反映されやすい。
- 自動アーカイブが適用されるフォルダーを確認し、正しく指定されているかチェックする。
6-2-2. Outlookのバージョンによる違いを確認する
Outlookのバージョンによっては、「自動アーカイブ」機能が標準で無効化されている場合があります。
特に、Microsoft 365のクラウド版では、自動アーカイブ機能が利用できないこともあります。
この場合、手動でアーカイブを行うか、管理者に問い合わせてポリシーを変更してもらう必要があります。
6-3. その他の一般的な質問
6-3-1. アーカイブしたメールを受信トレイに戻せる?
アーカイブしたメールは、簡単に受信トレイに戻すことができます。
手順(PC版Outlook)
- 「アーカイブ」フォルダーを開く。
- 受信トレイに戻したいメールを選択。
- 「移動」ボタンをクリックし、「受信トレイ」を選択。
手順(スマートフォン版Outlook)
- 「アーカイブ」フォルダーを開く。
- メールを長押しして選択。
- 「移動」をタップし、「受信トレイ」を選択。
6-3-2. アーカイブするとメールは削除される?
いいえ、削除されません。
アーカイブは、メールを「アーカイブフォルダー」に移動するだけなので、後からいつでも確認できます。
削除されるのは「削除済みアイテム」に移動した場合のみです。
6-3-3. アーカイブの上限はある?
Outlookのアーカイブには特に上限はありませんが、メールボックスのストレージ容量に依存します。
そのため、アーカイブフォルダーのサイズが大きくなりすぎると、Outlookの動作が遅くなることがあります。
対策
- 定期的に不要なメールを削除する。
- メールをエクスポートし、ローカルにバックアップを取る。