Wi-Fiが遅い、つながりにくい…そんな悩みを感じたことはありませんか?
それ、もしかすると「無線LAN 規格」が原因かもしれません。
この記事では、Wi-Fi 1〜7までの規格の違いや選び方を初心者にもわかりやすく解説。
あなたのネット環境を快適にするヒントが、きっと見つかります。
この記事は以下のような人におすすめ!
- 無線LANの規格とは何か知りたい人
- どの無線LAN 規格を選べばよいか分からない
- 利用する環境(部屋の広さ、デバイス数、利用内容)に合った規格の選び方を知りたい
無線LAN規格の基礎知識
1-1. 無線LANとは?
無線LANとは、「Wireless Local Area Network(ワイヤレス・ローカル・エリア・ネットワーク)」の略で、ケーブルを使わずに通信できるネットワークのことです。家庭やオフィス、カフェなど、さまざまな場所で利用され、インターネットへの接続手段として広く普及しています。
有線LANと異なり、ケーブルが不要なため、設置や移動が自由で、スマートフォン、ノートパソコン、スマート家電など多様なデバイスとの接続に適しています。特に近年では、テレワークの浸透やIoT機器の普及により、無線LANの重要性はますます高まっています。
また、「Wi-Fi(ワイファイ)」という言葉も一般的に使われますが、これは無線LAN規格に準拠した機器が通信可能であることを示すブランド名です。実際には、「IEEE 802.11」という規格に基づいて通信が行われており、この「無線LAN規格」が技術的な基盤になっています。
つまり、無線LANとは現代のデジタルライフにおける通信インフラの要であり、その仕組みや規格を知ることで、より安定したネットワーク環境を構築できるのです。
1-2. 無線LAN規格の重要性
無線LANを使用する際に見落とせないのが「無線LAN規格」です。これは通信速度や安定性、セキュリティ性能に直結する技術仕様で、使っている機器の性能を左右します。
例えば、古い規格のルーターを使っていると、最新のスマートフォンの性能を引き出せず、通信速度が遅かったり、接続が不安定になったりすることがあります。したがって、無線LAN規格を理解し、自分に合った規格を選ぶことが非常に重要です。
無線LAN規格は、「IEEE(アイトリプルイー)」という国際的な標準化団体によって定められており、「IEEE 802.11」シリーズがその中心です。以下に代表的な無線LAN規格の特徴をまとめます。
規格名 | 通称 | 最大通信速度 | 周波数帯 | 主な特徴 |
---|---|---|---|---|
IEEE 802.11b | Wi-Fi 1 | 11Mbps | 2.4GHz | 初期の規格で速度は遅いが安定性あり |
IEEE 802.11g | Wi-Fi 3 | 54Mbps | 2.4GHz | 多くの機器に対応、広く普及している |
IEEE 802.11n | Wi-Fi 4 | 600Mbps | 2.4GHz/5GHz | 複数アンテナによる高速通信が可能 |
IEEE 802.11ac | Wi-Fi 5 | 6.9Gbps | 5GHz | 高速かつ安定、動画視聴やゲームに最適 |
IEEE 802.11ax | Wi-Fi 6 | 9.6Gbps | 2.4GHz/5GHz | 多数接続でも速度低下しにくい |
IEEE 802.11be | Wi-Fi 7 | 46Gbps以上 | 2.4/5/6GHz | 次世代の高速・低遅延通信規格 |
このように、無線LAN規格によって通信性能は大きく異なります。だからこそ、どの規格に対応したルーターやデバイスを選ぶかが、快適なネットワーク環境の構築において極めて重要なポイントになります。
主な無線LAN規格の種類
2-1. IEEE 802.11規格の概要
無線LAN規格は、「IEEE 802.11(アイトリプルイー ハチマルニーテンイチイチ)」という技術標準に基づいて設計されています。この規格は、アメリカ電気電子学会(IEEE)によって定められており、家庭や企業で使用されるWi-Fi通信の基盤となっています。
「無線LAN 規格」と検索する多くのユーザーは、このIEEE 802.11規格の種類や違いを知りたいと考えています。なぜなら、規格ごとに通信速度、使用できる周波数、対応デバイスなどが異なるからです。つまり、自分の利用環境に合った規格を選ぶことで、より快適で高速なネットワークを実現できるのです。
IEEE 802.11規格は、登場順に「b」「a」「g」「n」「ac」「ax」「be」などと進化してきました。次に、それぞれの規格について詳しく見ていきましょう。
2-2. 各規格の詳細
2-2-1. IEEE 802.11b(Wi-Fi 1)
IEEE 802.11bは、1999年に登場した初期の無線LAN規格です。通信速度は最大11Mbpsで、周波数帯は2.4GHzを使用します。建物の壁などの障害物に強く、比較的広い範囲をカバーできる点が特徴です。
ただし、現在では通信速度が遅く、多くの新しい機器ではサポートされていないため、使用機会は減っています。
2-2-2. IEEE 802.11a(Wi-Fi 2)
同じく1999年に登場したIEEE 802.11aは、最大通信速度が54Mbpsと高速で、5GHz帯を使用します。b規格と比べて通信速度が速く、干渉が少ないというメリットがあります。
しかし、5GHzは壁などの障害物に弱く、通信範囲が狭くなりがちです。また、当初は法人向けが中心で、家庭での普及は限定的でした。
2-2-3. IEEE 802.11g(Wi-Fi 3)
2003年に登場したIEEE 802.11gは、802.11bの後継で、同じ2.4GHz帯を使用しつつ、最大通信速度を54Mbpsにまで向上させました。
この規格はb規格との互換性を持ち、家庭用ルーターでも広く採用されたことから、多くのデバイスで利用されてきました。ただし、2.4GHz帯は電子レンジやBluetoothなどの機器とも干渉しやすいため、混雑した環境では通信が不安定になる場合があります。
2-2-4. IEEE 802.11n(Wi-Fi 4)
IEEE 802.11nは2009年に登場し、無線LAN 規格として初めて「複数アンテナ(MIMO)」技術を採用しました。これにより、最大600Mbpsという大幅な速度向上が実現されました。
また、2.4GHz帯と5GHz帯の両方に対応しており、より柔軟な運用が可能です。多くのルーターやデバイスで現在も利用されており、非常に汎用性の高い規格です。
2-2-5. IEEE 802.11ac(Wi-Fi 5)
2013年に登場したIEEE 802.11acは、5GHz帯に特化し、最大6.9Gbpsという超高速通信を実現しています。ビームフォーミングやMU-MIMO(複数同時通信)などの先進技術を取り入れ、高画質動画のストリーミングやオンラインゲームに最適な規格です。
ただし、5GHzのみ対応のため、壁を挟んだ通信には弱いという点もあります。
2-2-6. IEEE 802.11ax(Wi-Fi 6)
IEEE 802.11ax、通称Wi-Fi 6は、2019年に登場した最新の主流規格です。最大通信速度は9.6Gbpsとさらに高速化され、2.4GHzと5GHzの両方に対応しています。
最大の特徴は、OFDMAやMU-MIMOの強化により「多数の機器を同時に安定して接続できる」こと。スマートホームやオフィスなど、多数のデバイスが接続される環境に最適です。
2-2-7. IEEE 802.11be(Wi-Fi 7)
Wi-Fi 7(IEEE 802.11be)は、2024年以降本格的に普及が見込まれている次世代の無線LAN規格です。最大通信速度はなんと46Gbps以上とされており、320MHzの広帯域、4096-QAMによる高効率な変調技術、そしてマルチリンクオペレーション(MLO)による低遅延・高安定通信を実現します。
この規格は、VR/AR、8K動画、クラウドゲーミングなど、今後のデジタルライフを支える超高速通信技術として期待されています。
それぞれの無線LAN 規格は、登場年代と技術の進歩に応じて進化してきました。だからこそ、どの規格を選ぶかは「使用環境」と「求める性能」に応じて判断することが大切です。次のセクションでは、それぞれの規格の違いをさらに詳しく比較していきましょう。
各規格の特徴と違い
3-1. 通信速度の比較
無線LAN規格を選ぶ上で、通信速度は最も注目されるポイントの一つです。規格によって速度が大きく異なるため、自分の利用シーンに応じた選択が必要です。
以下は主要な無線LAN規格ごとの理論上の最大通信速度です。
規格名 | 通称 | 最大通信速度(理論値) |
---|---|---|
IEEE 802.11b | Wi-Fi 1 | 11Mbps |
IEEE 802.11a | Wi-Fi 2 | 54Mbps |
IEEE 802.11g | Wi-Fi 3 | 54Mbps |
IEEE 802.11n | Wi-Fi 4 | 600Mbps |
IEEE 802.11ac | Wi-Fi 5 | 6.9Gbps |
IEEE 802.11ax | Wi-Fi 6 | 9.6Gbps |
IEEE 802.11be | Wi-Fi 7 | 46Gbps以上 |
つまり、Wi-Fi 4以降から急速に高速化が進んでおり、特にWi-Fi 6やWi-Fi 7は動画のストリーミング、大容量ファイルのダウンロード、クラウドサービスの利用などに適しています。したがって、最新の規格に対応している機器を選ぶことで、快適なインターネット環境が手に入ります。
3-2. 周波数帯域の違い
無線LAN規格では、使用する周波数帯も重要な要素です。主に2.4GHz、5GHz、そしてWi-Fi 6EやWi-Fi 7では6GHz帯も利用可能になります。
周波数帯 | 主な特徴 | 対応規格 |
---|---|---|
2.4GHz | ・障害物に強く、広範囲に届く ・電波干渉が多い | 802.11b/g/n/ax |
5GHz | ・高速通信が可能 ・障害物に弱く、通信距離が短い | 802.11a/n/ac/ax/be |
6GHz | ・最新帯域、高速&低遅延 ・対応機器がまだ少ない | 802.11ax(Wi-Fi 6E)、802.11be(Wi-Fi 7) |
なぜこの違いが重要かというと、周波数帯域ごとに通信の特性が異なるからです。たとえば、広い範囲をカバーしたいなら2.4GHz、安定した高速通信を求めるなら5GHz、そして最新の環境で最大性能を引き出したいなら6GHzを選ぶべきです。
3-3. 通信範囲と干渉耐性
無線LAN 規格の選定においては、通信範囲や干渉への強さも無視できません。特に家庭内では、壁や家具が電波の妨げになるため、範囲や干渉への強さがネット環境に大きく影響します。
通信範囲の比較(目安)
- 2.4GHz帯(Wi-Fi 1/3/4/6):広い範囲をカバー。ただし、Bluetoothや電子レンジなどの影響を受けやすい。
- 5GHz帯(Wi-Fi 2/4/5/6/7):速度は速いが、壁を挟むと減衰しやすい。
- 6GHz帯(Wi-Fi 6E/7):干渉が少なく高品質な通信が可能。ただし通信範囲はやや狭い。
干渉への耐性の違い
- 2.4GHz:他の家電製品とも同じ帯域を使うため、混雑しやすく干渉が多い。
- 5GHz:他の無線機器と重なりにくく、比較的安定。
- 6GHz:まだ利用機器が少なく、現時点では非常に快適な通信が可能。
このように、通信範囲や干渉への強さを理解することで、自宅のレイアウトや使用目的に最適な無線LAN規格を選びやすくなります。だからこそ、「無線LAN 規格」を比較して選ぶ際には、単に速度だけでなく、これらの環境要素も重要なのです。
最新規格Wi-Fi 6とWi-Fi 7の詳細
4-1. Wi-Fi 6(IEEE 802.11ax)の特徴
Wi-Fi 6は、2019年に登場した無線LAN 規格の最新主流バージョンです。正式にはIEEE 802.11axと呼ばれ、従来のWi-Fi規格に比べて「効率性」と「同時接続性」に大きく重点を置いて開発されました。
特に、スマートフォン、パソコン、IoT機器など、多数の端末が同時にネットワークに接続される現代の環境に最適化されており、「混雑しにくく、高速で安定した通信」が大きな特徴です。
4-1-1. 高効率化技術(OFDMA、MU-MIMO)
Wi-Fi 6の目玉機能の一つが、「OFDMA」と「MU-MIMO」という高効率化技術です。
- OFDMA(直交周波数分割多元接続):
1つのチャンネルを複数のサブチャンネルに分けて、複数の端末に同時にデータを送信する技術。つまり、デバイスごとの「待ち時間」が大幅に減少します。 - MU-MIMO(マルチユーザー・マイモ):
複数の端末に同時にデータを送信可能にする技術で、特に上り通信でもこの技術が使えるようになったのがWi-Fi 6の特徴です。
これらの技術により、従来のWi-Fiよりもはるかに効率的な通信が可能となり、通信速度が向上するだけでなく、遅延も大幅に抑えられます。
4-1-2. 通信速度と同時接続数の向上
Wi-Fi 6の理論上の最大通信速度は9.6Gbpsとされていますが、注目すべきは速度だけではありません。
- 同時接続数の強化: 多数の機器が接続されても、通信の品質を保つ設計。
- バッテリー消費の抑制(TWT):
ターゲットウェイクタイムという仕組みで、端末の通信タイミングを効率化し、省電力化を実現。
つまり、Wi-Fi 6は、家庭内で複数のデバイスを同時に使うシーンや、スマートホーム、テレワークなどの環境において最適な無線LAN 規格です。
4-2. Wi-Fi 7(IEEE 802.11be)の新機能
Wi-Fi 7は、次世代無線LAN 規格として注目されているIEEE 802.11beの通称です。まだ正式な普及はこれからですが、2024年以降の本格展開が予想されています。
最大通信速度は46Gbps以上とされ、Wi-Fi 6と比較しても約5倍のパフォーマンス向上が期待されています。以下では、Wi-Fi 7の革新的な技術を詳しく見ていきましょう。
4-2-1. 320MHz帯域幅のサポート
Wi-Fi 7では、これまでの最大帯域幅160MHzの2倍となる320MHz帯域幅が利用可能になります。帯域幅が広いほど、一度に送受信できるデータ量が増えるため、通信速度が飛躍的に向上します。
- より高速なストリーミング(8K映像など)
- 高速ダウンロード、クラウド操作が快適に
つまり、従来のWi-Fiでは実現できなかった「超高速体験」が身近になります。
4-2-2. 4096-QAMによる高速化
Wi-Fi 7では、変調方式に「4096-QAM」が導入され、より多くの情報を1つの信号に詰め込めるようになります。これはWi-Fi 6の「1024-QAM」の4倍の情報量に相当し、通信速度と効率が大幅に向上します。
この技術によって、同じ時間内でより多くのデータを処理できるため、特に高速性を求められる環境(VR/AR、ゲーミングなど)に最適です。
4-2-3. マルチリンクオペレーション(MLO)
Wi-Fi 7のもう一つの革新技術が**MLO(マルチリンクオペレーション)**です。これは、複数の周波数帯(2.4GHz、5GHz、6GHz)を同時に使用し、最も安定かつ高速なリンクを選択して通信を行う仕組みです。
その結果、
- 通信の遅延が大幅に軽減
- 通信の安定性が格段に向上
- 通信障害のリスクが分散される
つまり、MLOによって、より「止まらない」「遅れない」無線LAN通信が実現します。
Wi-Fi 6もWi-Fi 7も、それぞれの時代背景とニーズに応じて進化してきた無線LAN 規格です。今後は、Wi-Fi 6が主流であり続けつつも、Wi-Fi 7への移行が進むことで、より高度なインターネット体験が広がることが期待されています。次章では、これらの規格をどのように選べばよいかを解説していきます。
無線LAN規格の選び方
5-1. 利用シーン別おすすめ規格
「無線LAN 規格」は、使用するシーンに応じて最適な選択肢が変わります。
ここでは、代表的な利用シーンごとに適した規格を紹介します。
5-1-1. 一人暮らし・動画視聴が中心の人向け
- おすすめ規格:Wi-Fi 5(IEEE 802.11ac)またはWi-Fi 6(IEEE 802.11ax)
- 理由:ストリーミングやSNS、動画視聴にはWi-Fi 5でも十分な速度が得られます。将来を見据えるならWi-Fi 6がおすすめです。
5-1-2. 家族全員で複数デバイスを同時利用する家庭
- おすすめ規格:Wi-Fi 6(IEEE 802.11ax)
- 理由:同時接続に強く、ルーター1台で複数人が快適に使える設計のため、テレワーク・動画・ゲームすべてを安定してカバー可能です。
5-1-3. ゲーム・VR・8K動画など高負荷用途向け
- おすすめ規格:Wi-Fi 6(IEEE 802.11ax)またはWi-Fi 7(IEEE 802.11be)
- 理由:高速・低遅延が求められる用途には最新規格が最適。Wi-Fi 7は特に6GHz帯とマルチリンク機能により超低遅延を実現します。
5-1-4. 出張先や小規模オフィスなど、コスパ重視
- おすすめ規格:Wi-Fi 4(IEEE 802.11n)またはWi-Fi 5(IEEE 802.11ac)
- 理由:シンプルな用途にはコストパフォーマンスに優れたWi-Fi 4/5が適しています。
つまり、無線LAN 規格は「最新であれば良い」というわけではなく、自分の生活スタイルに合わせて選ぶことが重要なのです。
5-2. デバイスの互換性と将来性を考慮した選択
無線LAN 規格を選ぶ際には、利用中またはこれから購入予定のデバイスがどの規格に対応しているかを確認することが重要です。規格が合わなければ、せっかくの高性能ルーターも十分に活かせません。
5-2-1. 規格間の互換性について
ほとんどのWi-Fiルーターやデバイスは、「下位互換」に対応しています。たとえば:
- Wi-Fi 6ルーター → Wi-Fi 5やWi-Fi 4の機器も接続可能
- 古い規格のルーター → 新しいスマホでは速度が出ない
5-2-2. 将来性を見据えた選択ポイント
- Wi-Fi 6対応ルーターの選択
最新機器との互換性が高く、数年間は安定して使える。 - Wi-Fi 7に対応するデバイスがあるか確認
スマートフォンやノートPCなど、最新モデルではWi-Fi 7対応が進んでいます。これからの投資として検討の価値があります。 - メッシュWi-Fiとの相性
広範囲をカバーするためにメッシュWi-Fiを活用するなら、Wi-Fi 6以降の対応ルーターがベストです。
つまり、無線LAN 規格の選定は「今」だけでなく「これから」を見据えた選択が求められます。自分の使用環境と今後のライフスタイルの変化を意識しながら、適切な規格を選びましょう。
無線LAN規格に関するよくある質問
6-1. 古い規格のデバイスは新しい規格のルーターで使える?
はい、基本的には使用できます。無線LAN 規格のほとんどは下位互換性を持っているため、新しい規格に対応したルーターでも、古い規格のデバイスを接続して使うことが可能です。
6-1-1. 例:
- Wi-Fi 6対応ルーター → Wi-Fi 4やWi-Fi 5のスマホ・ノートPCも接続可
- Wi-Fi 7対応ルーター → Wi-Fi 6/5/4の機器も利用可能(予定)
ただし注意点として、速度や機能は古いデバイスの性能に制限されるため、新しい規格の恩恵(高速通信、低遅延など)は得られません。したがって、通信環境を最適化するには、デバイス側の規格も可能な限り新しいものを選ぶことが理想です。
6-2. 5GHzと2.4GHzの違いは?
「無線LAN 規格」における2.4GHzと5GHzは、それぞれ異なる特徴を持つ周波数帯です。
周波数帯 | 特徴 | 向いている使い方 |
---|---|---|
2.4GHz | ・通信距離が長い ・障害物に強い ・電波干渉が多い | 一般的なインターネット利用、壁越し通信 |
5GHz | ・通信速度が速い ・障害物に弱い ・干渉が少ない | 高速通信を必要とする動画・ゲーム |
つまり、遠くまで電波を届かせたいなら2.4GHz、速度重視なら5GHzが適しています。最近の無線LAN 規格(Wi-Fi 5/6/7)は、どちらの帯域も利用可能な「デュアルバンド対応」が主流となっており、使用環境に応じて自動で切り替える機能も搭載されています。
6-3. 新しい規格にアップグレードするメリットは?
無線LAN 規格を新しいものにアップグレードすることで、以下のような多くのメリットがあります。
6-3-1. 通信速度の向上
Wi-Fi 6では最大9.6Gbps、Wi-Fi 7では46Gbps以上と、旧規格に比べて圧倒的なスピードを実現。
6-3-2. 同時接続でも安定
OFDMAやMU-MIMOといった技術により、複数台接続しても速度低下が少なく、スマートホームにも最適です。
6-3-3. セキュリティの強化
新しい規格は最新の暗号化技術(例:WPA3)に対応しており、より安全な通信環境を構築できます。
6-3-4. 省エネルギー対応
Wi-Fi 6以降は、端末の待機時間を管理するTWT機能により、バッテリー持ちが向上します。
したがって、「速度が遅い」「接続が不安定」「バッテリーがすぐ減る」といった悩みを持っている方は、最新の無線LAN 規格にアップグレードすることで多くの問題を解決できるでしょう。今後の環境にも対応できるため、将来性のある投資とも言えます。

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