ストレージ

SSD NVMeとは?SATAとの違いを比較!選び方とおすすめモデルを徹底解説

「SSD NVMeって本当に速いの?」「SATA SSDと何が違う?」「どれを選べばいいの?」ーーこんな疑問を持っていませんか?

NVMe SSDは、圧倒的な速度と低レイテンシ でPCのパフォーマンスを劇的に向上させる次世代ストレージです。しかし、種類が多く、選び方や設定方法を間違えると 本来の性能を活かしきれない ことも…。

本記事では、SSD NVMeの基礎知識からおすすめモデル、取り付け・設定方法、パフォーマンスを最大化するコツまで を徹底解説!初心者から上級者まで、この記事を読めばNVMe SSDのすべてがわかります。

外資系エンジニア

この記事は以下のような人におすすめ!

  • SSD NVMeとは何か知りたい人
  • SSD NVMeの選び方がわからない
  • 寿命や耐久性が心配で気になる人

SSDとNVMeの基礎知識

SSD(ソリッドステートドライブ)とNVMe(Non-Volatile Memory Express)は、近年のPCやサーバーにおいて重要なストレージ技術です。

特に「SSD NVMe」は、高速なデータ処理を求めるユーザーにとって欠かせないキーワードです。

本記事では、SSDとNVMeの基本概念、それぞれの違い、そしてNVMe SSDがどのようにPCのパフォーマンスを向上させるのかを解説します。


1-1. SSDとは?

1-1-1. SSD(ソリッドステートドライブ)の基本概念

SSD(Solid State Drive)は、データを保存するためのストレージデバイスの一種で、HDD(ハードディスクドライブ)に代わる高速・耐久性の高い記憶媒体です。

HDDとは異なり、SSDには可動部がなく、半導体メモリ(NANDフラッシュ)を使用してデータを保存します。

1-1-2. SSDの特徴

項目HDDSSD
速度遅い(100MB/s前後)速い(500MB/s~7000MB/s)
耐久性衝撃に弱い衝撃に強い
発熱高い低い
騒音あり(可動部があるため)なし(無音)
消費電力高い低い

SSDは、特に データの読み書き速度の向上 によって、PCの起動時間やアプリのレスポンスを大幅に改善します。

そのため、 ゲーミングPC、動画編集、データ解析、サーバー用途 など、幅広い場面で採用されています。


1-2. NVMeとは?

1-2-1. NVMe(Non-Volatile Memory Express)の基本概念

NVMe(Non-Volatile Memory Express)は、高速ストレージデバイスの性能を最大限に引き出すために開発された、新しい通信プロトコルです。

従来のSATA(Serial ATA)よりも 圧倒的なデータ転送速度 を実現し、最新のSSD技術と組み合わせることで PCのパフォーマンスを飛躍的に向上 させます。

1-2-2. NVMeのメリット

NVMeの主なメリットは以下のとおりです。

  • 高速データ転送(SATA接続のSSDよりも最大10倍以上高速)
  • 低レイテンシ(遅延の少なさ) によるレスポンスの向上
  • PCIe(PCI Express)接続 を利用した広い帯域幅
  • マルチコア対応 による並列処理の最適化

1-2-3. NVMeとSATAの比較

項目SATA SSDNVMe SSD
最大速度約550MB/s約7,000MB/s(PCIe 4.0の場合)
接続方式SATA(6Gbps)PCIe(32Gbps以上)
レイテンシ高め(HDDよりは低い)低い
並列処理ほぼなしマルチキュー対応で高速処理
価格安価高価(だが価格差は縮小中)

NVMeは、特に 動画編集、4K/8Kコンテンツ制作、データ解析、AI処理 などの 高負荷な作業 に最適です。


1-3. SSDとNVMeの関係性

1-3-1. NVMe SSDとは?

「SSD NVMe」という言葉は NVMeプロトコルに対応したSSD を指します。

つまり、 SSDのなかでもNVMeに対応しているモデル のことです。

1-3-2. SSDの種類とNVMeの位置付け

現在のSSDは、主に以下の3種類に分類されます。

SSDの種類インターフェース特徴
SATA SSDSATA一般的なSSD。速度はHDDより高速だが、NVMeには劣る
NVMe SSDPCIe(M.2)速度が非常に速く、最新のPCやサーバーに最適
U.2 SSDPCIe(U.2)高性能だが、主にデータセンター向け

「SSD NVMe」を選択することで、従来のSATA SSDよりも高速なデータ転送が可能になり、PCの性能を飛躍的に向上させることができます。

NVMeのメリットとデメリット

NVMe(Non-Volatile Memory Express)は、従来のSATA SSDに比べて大幅な性能向上を実現するストレージ技術です。

しかし、高速性や低レイテンシ(遅延の少なさ)などのメリットがある一方で、価格や発熱などのデメリットも存在します。

本記事では、NVMeのメリットとデメリット を詳しく解説し、「SSD NVMe」を導入する際の判断材料を提供します。


2-1. NVMeのメリット

2-1-1. 圧倒的なデータ転送速度

NVMe SSDの最大のメリットは 超高速なデータ転送 です。従来のSATA SSDと比較すると、その差は歴然としています。

ストレージの種類最大転送速度(理論値)
HDD(ハードディスク)約150MB/s
SATA SSD(SATA3)約550MB/s
NVMe SSD(PCIe 3.0)約3,500MB/s
NVMe SSD(PCIe 4.0)約7,000MB/s
NVMe SSD(PCIe 5.0)約14,000MB/s

特にゲーミングPC、動画編集、3Dモデリング、データ解析 などの用途では、この速度差が大きな影響を与えます。


2-1-2. 低レイテンシ(遅延の少なさ)

NVMeは従来のストレージに比べ、データ処理の遅延(レイテンシ)が大幅に短縮されています。

これにより、アプリケーションやOSの起動時間が短縮 され、ファイルアクセスがスムーズ になります。

特に以下のようなケースでメリットを実感できます。

  • WindowsやMacの起動時間が劇的に短縮
  • ゲームのロード時間が大幅に減少
  • 動画編集時のプレビューがスムーズ
  • データベースのクエリ処理が高速化

2-1-3. PCIe接続による帯域幅の広さ

NVMeはPCIe(PCI Express)を利用するため、SATA接続と比べて圧倒的に広い帯域幅 を持ちます。

これにより、大容量データの高速転送 が可能になり、4K/8K動画編集やAI・機械学習 の分野でも活用されています。

SATA接続(6Gbps)では物理的な制限により 550MB/s程度が限界 ですが、PCIe 4.0のNVMe SSDでは 最大7,000MB/s の速度を実現できます。


2-1-4. マルチコア最適化

NVMeは、HDDやSATA SSDとは異なり、マルチキュー(並列処理) に対応しています。これにより、マルチコアCPUとの相性が良く、複数の処理を同時に高速に実行 できます。

特に以下のような作業では、NVMe SSDの恩恵を受けやすいです。

  • 複数のソフトを同時に起動
  • 大容量ファイルのコピーや移動
  • 仮想マシンの運用
  • データベース処理の最適化

2-1-5. 省電力性能の向上

NVMe SSDは、消費電力あたりのパフォーマンスがSATA SSDよりも優れています。特に ノートPCやモバイルワークステーション では、バッテリー持続時間の向上 に貢献します。

2-2. NVMeのデメリット

2-2-1. 価格が高め

NVMe SSDはSATA SSDと比較して、まだ価格がやや高い傾向にあります。

ストレージの種類1TBあたりの価格(目安)
SATA SSD約8,000円〜12,000円
NVMe SSD(PCIe 3.0)約10,000円〜15,000円
NVMe SSD(PCIe 4.0)約15,000円〜25,000円

ただし、近年は価格が下がりつつあり、コストパフォーマンスの面でNVMe SSDの優位性が増してきています。


2-2-2. 発熱が大きい

NVMe SSDは高速なデータ処理を行うため、発熱が大きい というデメリットがあります。

  • 連続使用時に温度が上昇しやすい
  • 放熱対策(ヒートシンク)が必要
  • 発熱によるパフォーマンス低下(サーマルスロットリング)の可能性

特にゲーミングPCや動画編集向けPC では、ヒートシンク付きのNVMe SSDを選ぶか、冷却対策(エアフロー強化)を行う必要があります。


2-2-3. 互換性の問題

NVMe SSDを使用するには、マザーボードがNVMe対応であることが必須 です。古いPCやノートPCでは、NVMeスロット(M.2スロット)がない可能性 があります。

  • 古いPCやノートPCではNVMe非対応の場合がある
  • BIOS/UEFIの設定変更が必要なケースがある
  • OSの再インストールが必要な場合がある

特に NVMe SSDを起動ドライブとして使う場合 は、マザーボードの対応状況を事前に確認 することが重要です。


2-2-4. 容量単価が高い

NVMe SSDは、HDDやSATA SSDと比較して容量単価が高い ため、大容量データの保存には不向きです。

ストレージの種類コスト用途
HDD安価データ保存向け
SATA SSD中程度ゲーミング・一般用途
NVMe SSD高価高速処理が必要な作業向け

そのため、大容量のデータ保存には HDDとの併用が推奨 されます。

NVMe SSDのフォームファクターと接続インターフェース

NVMe SSDには、M.2、U.2、PCIeアドインカード の3つのフォームファクター(形状・規格)が存在します。

これらは、それぞれ接続方式や用途が異なり、適切なモデルを選ぶことでNVMe SSDの性能を最大限に活かすことができます。

本記事では、各フォームファクターの特徴と選び方について詳しく解説します。


3-1. M.2

3-1-1. M.2とは?

M.2(エムドットツー)は、現在最も一般的なNVMe SSDのフォームファクター です。

主にノートPCやデスクトップPC向け に設計されており、マザーボードに直接装着できるコンパクトな形状が特徴です。

3-1-2. M.2の特徴

  • 小型・軽量:カードサイズの形状で、ノートPCや小型PCにも搭載可能
  • PCIe接続:SATAよりも高速なデータ転送が可能(最大7,000MB/s以上)
  • 発熱対策が必要:高速動作時に温度が上昇しやすい

3-1-3. M.2のサイズと種類

M.2 SSDには、サイズの違い(横幅22mm × 長さ30mm/42mm/80mm/110mm) があります。

一般的に 「M.2 2280」(幅22mm×長さ80mm) が主流です。

M.2サイズ用途
M.2 2230小型デバイス(超小型ノートPC)
M.2 2242ノートPCやコンパクトPC
M.2 2280デスクトップPC、ハイエンドノートPC(最も一般的)
M.2 22110サーバー向け、高耐久モデル

また、M.2 SSDは「PCIe NVMe対応」と「SATA対応」の2種類があるため、購入時には必ず NVMe対応モデルを選択 するよう注意が必要です。


3-2. U.2

3-2-1. U.2とは?

U.2は、主にエンタープライズ向け のNVMe SSDで、データセンターやワークステーション など、高耐久性が求められる環境で使用されます。

3-2-2. U.2の特徴

  • 2.5インチの筐体 で、HDDと同じ形状のため、サーバーラックに適している
  • 高耐久:企業向けのSSDで長時間稼働に適している
  • SATAと互換性あり:U.2対応マザーボードでSATAとNVMeの両方を利用可能

3-2-3. U.2とM.2の比較

項目M.2 SSDU.2 SSD
主な用途一般PC、ノートPCデータセンター、ワークステーション
形状小型カード2.5インチ
耐久性一般向け高耐久(24時間稼働向け)
放熱性能放熱対策が必要放熱性能が高い
価格比較的安価高価

U.2 SSDは一般的なPCにはあまり採用されず、企業向けの用途に特化 しています。


3-3. PCIeアドインカード

3-3-1. PCIeアドインカードとは?

PCIeアドインカード(AIC)は、拡張スロット(PCIeスロット)に直接挿入するタイプのNVMe SSD です。

主にハイエンドユーザーやサーバー用途 で使用され、高速なデータ転送が可能です。

3-3-2. PCIeアドインカードの特徴

  • 最大クラスの転送速度:PCIe 4.0/5.0対応で最大14,000MB/s以上の転送速度が可能
  • 複数のNVMe SSDを搭載可能:RAID構成による超高速ストレージ環境を構築できる
  • 発熱対策が万全:専用のヒートシンクや冷却機構が搭載されている

3-3-3. PCIeアドインカードとM.2/U.2の比較

項目M.2 SSDU.2 SSDPCIeアドインカード
主な用途一般PCデータセンターハイエンドPC、サーバー
速度高速(最大7,000MB/s)中程度(最大4,000MB/s)非常に高速(最大14,000MB/s)
拡張性単体使用単体使用複数SSDを搭載可能
冷却性能放熱対策が必要良好高性能冷却システム付き
価格中程度高価非常に高価

PCIeアドインカードは、特に超高速ストレージが必要なプロフェッショナル向け ですが、価格が高いため、一般ユーザーにはM.2 SSDが推奨されます。

NVMe SSDの選び方

「SSD NVMe」を選ぶ際には、用途、容量、速度、耐久性 などを考慮することが重要です。

適切なNVMe SSDを選ぶことで、PCのパフォーマンスを最大限に活かすことができます。

本記事では、用途別のおすすめモデル、容量と速度のバランス、耐久性や保証期間の確認方法 について詳しく解説します。


4-1. 用途別のおすすめNVMe SSD

4-1-1. ゲーミング向け

ゲーミングPCでは、ゲームのロード時間短縮と快適なプレイ環境 が求められるため、高速なNVMe SSDが推奨されます。

✔ おすすめの条件

  • 最低1TB以上の容量(最新ゲームは100GB以上のストレージを使用)
  • PCIe 4.0対応(ロード時間を短縮)
  • DRAMキャッシュ搭載モデル

✔ おすすめSSD

モデル名インターフェース速度(最大)特徴
Samsung 990 PROPCIe 4.0読込: 7,450MB/s
書込: 6,900MB/s
高速・高耐久・発熱対策あり
WD Black SN850XPCIe 4.0読込: 7,300MB/s
書込: 6,600MB/s
ゲーミング最適化
Kingston KC3000PCIe 4.0読込: 7,000MB/s
書込: 7,000MB/s
コスパ良好

4-1-2. クリエイター向け(動画編集・3Dモデリング)

動画編集や3Dモデリングでは、大容量ファイルを高速に処理できるSSD が必要です。

おすすめの条件

  • 最低2TB以上の大容量
  • PCIe 4.0または5.0対応
  • 高耐久モデル(TBW値が高い)

おすすめSSD

モデル名インターフェース速度(最大)特徴
Seagate FireCuda 530PCIe 4.0読込: 7,300MB/s
書込: 6,900MB/s
高耐久(TBW: 1275TB)
Crucial P5 PlusPCIe 4.0読込: 6,600MB/s
書込: 5,000MB/s
コスパ抜群
Samsung 980 PROPCIe 4.0読込: 7,000MB/s
書込: 5,000MB/s
信頼性が高い

4-1-3. ビジネス・一般用途

一般的なビジネス用途(オフィスワーク、Web閲覧)では、SATA SSDでも十分な性能ですが、NVMe SSDを導入することでPCの起動時間が短縮され、作業効率が向上 します。

おすすめの条件

  • 1TB以上の容量
  • PCIe 3.0対応でもOK
  • コストパフォーマンス重視

おすすめSSD

モデル名インターフェース速度(最大)特徴
WD Blue SN570PCIe 3.0読込: 3,500MB/s
書込: 3,000MB/s
コスパ最強
Crucial P3PCIe 3.0読込: 3,500MB/s
書込: 3,000MB/s
低価格ながら高性能
Kingston NV2PCIe 4.0読込: 3,500MB/s
書込: 2,100MB/s
エントリーモデルに最適

4-2. 容量と速度のバランス

4-2-1. 容量の選び方

SSDの容量選びは、用途に応じて適切なサイズを選ぶ ことが重要です。

用途推奨容量理由
一般的なPC利用(ブラウジング・オフィス)500GB〜1TBOSとアプリのインストールが可能
ゲーミング1TB〜2TB最新ゲームのストレージ消費が大きいため
動画編集・3Dモデリング2TB〜4TB大容量のメディアデータを保存するため
サーバー・データセンター4TB以上高速データ処理と大規模ストレージ用途

4-2-2. 速度の違い

NVMe SSDの速度は、PCIeの世代によって大きく異なります

PCIe世代最大速度(読込)主な用途
PCIe 3.0約3,500MB/sビジネス用途・一般利用
PCIe 4.0約7,000MB/sゲーミング・動画編集
PCIe 5.0約14,000MB/sAI処理・超高速データ転送

一般的なPCユーザーは PCIe 3.0または4.0 で十分ですが、最先端のパフォーマンスを求める場合はPCIe 5.0を検討するとよいでしょう。


4-3. 耐久性と保証期間の確認

4-3-1. TBW(総書き込みバイト数)とは?

SSDの耐久性を示す指標として、TBW(Terabytes Written:書き込み可能なデータ量) があります。TBW値が高いほど、長期間の使用に耐えられる SSDです。

SSDの用途推奨TBW値
一般用途(オフィス・Web)150TBW以上
ゲーミング300TBW以上
動画編集・3Dモデリング600TBW以上
サーバー・データセンター1,200TBW以上

4-3-2. 保証期間の重要性

NVMe SSDはメーカーによって保証期間が異なる ため、信頼性の高いブランドを選ぶ ことが重要です。

メーカー保証期間
Samsung5年
Western Digital(WD)5年
Crucial3〜5年
Kingston3〜5年

長期間の使用を考えるなら、保証5年の製品を選ぶのがベスト!

NVMe SSDのインストールと設定

「SSD NVMe」を正しくインストールし、設定を行うことで、最大限のパフォーマンスを発揮 させることができます。

本記事では、NVMe SSDの取り付け方法、BIOS/UEFIの設定、OS上での認識と初期化 の手順を詳しく解説します。


5-1. インストール手順

5-1-1. 必要な準備

NVMe SSDを取り付ける前に、以下の準備をしておきましょう。

必要なもの

  • NVMe SSD
  • マザーボード(NVMe対応M.2スロット付き)
  • 精密ドライバー
  • 静電気防止グローブ(推奨)

取り付け前の確認事項

  1. マザーボードがNVMe SSDに対応しているか確認(特にPCIeの世代をチェック)
  2. M.2スロットの位置を確認
  3. PCの電源を切り、コンセントを抜く
  4. 静電気防止のために金属部分に触れてから作業開始

5-1-2. NVMe SSDの取り付け手順

  1. PCケースを開ける
    • ケースの側面パネルを取り外し、マザーボードのM.2スロットの位置を確認 します。
  2. NVMe SSDをM.2スロットに挿入
    • M.2スロットに対して、約30度の角度 でNVMe SSDを挿入し、端子がしっかり接続されるようにします。
  3. 固定ネジでSSDを固定
    • NVMe SSDを押し下げて、付属のネジでしっかり固定 します。
    • ※ネジを強く締めすぎると、SSDが破損する可能性があるので注意。
  4. ヒートシンクを装着(必要に応じて)
    • NVMe SSDは発熱しやすいため、ヒートシンクが付属している場合は装着 しましょう。
  5. PCケースを閉じて電源を入れる
    • すべての取り付けが完了したら、PCケースを閉じて電源を入れます。

NVMe SSDの取り付け完了! 次はBIOS/UEFIでの確認に進みます。


5-2. BIOS/UEFIの設定

5-2-1. BIOS/UEFIでNVMe SSDが認識されているか確認

NVMe SSDを正しく認識させるために、BIOS/UEFIの設定を確認しましょう。

BIOS/UEFIの起動方法

  1. PCの電源を入れた直後に、[DEL]キーまたは[F2]キーを連打 してBIOS/UEFIを起動。
  2. 「ストレージ」または「NVMe Configuration」メニューに移動
    • 「NVMe SSD」が認識されているかを確認。

5-2-2. NVMe SSDをブートドライブに設定

OSをNVMe SSDにインストールする場合、起動ディスク(ブートドライブ)として設定 する必要があります。

手順

  1. BIOSの「Boot Priority(ブート優先順位)」を開く
  2. NVMe SSDを最優先に設定
  3. 設定を保存([F10]キーを押して「Save & Exit」)

5-2-3. レガシーモードからUEFIモードへ変更

最新のNVMe SSDを使用する場合は、「CSM(互換性サポートモジュール)」を無効化 し、UEFIモードに変更するのが推奨されます。

変更手順

  1. BIOSの「Boot」メニューへ移動
  2. 「CSM(Compatibility Support Module)」を無効化(Disabled)
  3. 「Secure Boot」を有効化(Enabled)

ポイント
UEFIモードに変更することで、NVMe SSDの性能を最大限に活かせる ようになります。


5-3. OSからの認識と初期化

5-3-1. WindowsでNVMe SSDを認識させる

Windowsでは、新しく取り付けたNVMe SSDを「ディスクの管理」から初期化する必要があります。

手順

  1. [Windowsキー] + [X] を押し、「ディスクの管理」を選択
  2. 未割り当てのNVMe SSDが表示される
  3. 「GPT(GUIDパーティションテーブル)」を選択して初期化
  4. 新しいシンプルボリュームを作成(NTFSフォーマット推奨)

注意点

  • Windows 10/11をクリーンインストールする場合は、UEFIモードでGPTフォーマットを選択 するのが推奨されます。

5-3-2. macOSでNVMe SSDを認識させる

Macの場合、ディスクユーティリティ を使用してNVMe SSDをフォーマットします。

手順

  1. 「ディスクユーティリティ」を開く
  2. NVMe SSDを選択
  3. 「消去」をクリックし、フォーマット形式を選択(APFS推奨)
  4. 「消去」を実行して初期化完了

ポイント macOSでは、APFSフォーマット を選択することで最適な速度 で動作します。

NVMe SSDの活用事例と最新動向

「SSD NVMe」は、その圧倒的な速度と低レイテンシ により、さまざまな分野で活用されています。

特に高速データ処理が求められるアプリケーション では、NVMe SSDの導入が作業効率の向上やデータ処理時間の短縮に直結します。

本記事では、NVMe SSDが活用されている具体的なアプリケーションと、最新のNVMe SSD製品情報 を詳しく解説します。


6-1. 高速データ処理を必要とするアプリケーション

6-1-1. ゲーム(ゲーミングPC)

「SSD NVMe」はゲーミングPCにとって必須のストレージ となっています。

近年のPCゲームは、大容量のデータを高速に読み込むことが求められる ため、NVMe SSDを搭載することで以下のようなメリットがあります。

ゲーミングPCにおけるNVMe SSDのメリット

  • ロード時間の大幅短縮(ゲーム起動・マップロードが高速化)
  • テクスチャやアセットの高速読み込み(オープンワールドゲームで特に効果的)
  • ゲームのインストールやアップデートが高速化

NVMe SSDの活用が顕著なゲームタイトル

ゲームタイトルNVMe SSD推奨の理由
Cyberpunk 2077高精細テクスチャを高速読み込み
Call of Duty: Warzoneマップロード時間の短縮
Microsoft Flight Simulator巨大データのストリーミング処理
Final Fantasy XIVログイン時の待機時間短縮

6-1-2. 動画編集・3Dモデリング

動画編集や3Dモデリングは、高解像度の映像や大容量データの処理が求められる ため、NVMe SSDの恩恵を大きく受ける分野です。

動画編集・3DモデリングにおけるNVMe SSDのメリット

  • 4K/8K動画のスムーズな編集
  • レンダリング時間の短縮
  • プロジェクトファイルの読み込み高速化

クリエイター向けの推奨NVMe SSD

製品名インターフェース最大読込速度
Samsung 990 PROPCIe 4.07,450MB/s
Seagate FireCuda 530PCIe 4.07,300MB/s
WD Black SN850XPCIe 4.07,300MB/s

6-1-3. AI・データ解析(ディープラーニング)

AIやディープラーニング分野では、大量のデータをリアルタイムで処理する必要がある ため、NVMe SSDの高速転送性能が必須です。

AI・データ解析におけるNVMe SSDの活用例

  • 機械学習のデータセットを高速ロード
  • AIモデルの学習時間を短縮
  • データベースのクエリ処理速度向上

推奨NVMe SSD(AI・データ解析向け)

製品名インターフェース最大書込速度
Kingston KC3000PCIe 4.07,000MB/s
Corsair MP600 PRO XTPCIe 4.06,850MB/s
Intel Optane P5800XPCIe 4.07,200MB/s

6-2. 最新のNVMe SSD製品情報

6-2-1. PCIe 5.0対応の次世代NVMe SSD

NVMe SSDの最新トレンドとして、PCIe 5.0対応モデル が登場し、さらに高速なデータ転送が可能になりました。

PCIe 5.0 NVMe SSDの特徴

  • 最大14,000MB/sの転送速度
  • AI、ビッグデータ解析、4K/8K動画編集向け
  • 発熱対策として専用ヒートシンク搭載モデルが増加

最新のPCIe 5.0 NVMe SSD

製品名最大読込速度最大書込速度
Samsung PM174313,000MB/s6,600MB/s
Crucial T70012,400MB/s11,800MB/s
AORUS Gen5 1000010,000MB/s9,500MB/s

6-2-2. 高耐久NVMe SSDの進化

NVMe SSDの高性能化に伴い、耐久性(TBW)が大幅に向上 しています。

特にデータセンターやエンタープライズ向けのモデルでは、長時間の連続稼働に対応できる高耐久モデルが注目されています。

高耐久NVMe SSDの特徴

  • TBW値が1000TB以上のモデルが増加
  • 書き込み頻度の多い用途に最適(サーバー、監視カメラ、データベース)
  • エンタープライズ向け製品は5年間保証が標準に

最新の高耐久NVMe SSD

製品名TBW(耐久性)用途
Samsung 990 PRO1,200TBWゲーム・クリエイティブ向け
Seagate FireCuda 5301,275TBW動画編集・3Dモデリング
Intel Optane P5800X20,000TBWAI・データ解析

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